VOA_(Sammy_Hagar_album_-_cover_art)
元 VAN HALENのヴォーカリストSAMMY HAGARの通算8作目。VAN HALEN加入前のソロ作品です。

かつて在籍していたバンド、MONTOROSEのアルバムを手掛けた(そしてVAN HALENの諸作も)大御所テッド・テンプルマンをプロデューサーに迎えた本作は、久々に全面的にヘイガーの激情を行き渡らせた作品になったと思います。

基本的には、メジャーレーベル移籍後の前2作の洗練された作品志向を引き継ぐクリアでブライトな音像ですが、再びかつてのようなハードロック的で骨太な楽曲が主流となり収められています。

バンドにはキーボード奏者はいますが、そのサウンドは軽すぎず、またコマーシャル過ぎず、あくまでも熱いヴォーカルのパワーを前面に押し出した爽快なハードロックの作品で、バラエティを持たせつつ全8曲というコンパクトな内容も功を奏して焦点の定まった作品に仕上がっています。

VOA…Voice Of America=アメリカの声というアルバムのタイトル、ギターを片手にホワイトハウスの前にパラシュートで降り立つジャケットのアイデア等、今となれば実に際どい自己主張ですが、こういったパブリック・イメージの認識は実に正確だと思えます。

ヘイガーの代表曲である"I Can't Drive 55"で幕を開け、ファスト・チューンであれバラードであれれテンションが上がりっぱなしの熱唱は、ただただ凄いの一言。

実際のセールスやチャート順位以上に、ヘイガーの存在感を世界に印象付けた代表作です。


【Track Listing】
1."I Can't Drive 55"
2."Swept Away" 
3."Rock Is in My Blood" 
4."Two Sides of Love"
5."Dick in the Dirt"
6."VOA"
7."Don't Make Me Wait"。
8."Burnin' Down the City"



【全曲解説】
1.「非情のハイウェイ55号」…55マイル以下でなんか走れないと歌った代表曲。ノリのいいいかにもアメリカンなハードロック・ナンバー。2ndシングルで、ビルボード誌シングルチャート最高位26位、同誌Mainstream Rockでは最高位9位。

2.「スウェプト・アウェイ」…ヘヴィでありつつもポップなイントロで始まり、メロウなヴォーカルが続くがサビはハイトーンの熱唱という構成。4thシングル曲。

3.「ロック・イズ・イン・マイ・ブラッド」…骨太なミディアムテンポのロックナンバー。暑苦しいまでものハードドライビングな熱唱が光ります。

4.「トゥー・サイズ・オブ・ラヴ」…メロディアスなハードポップ・ナンバー。ヘイガーが持つ一面である産業ロック的な洗練された美メロが特徴の佳曲。1stシングルで、ビルボード誌シングルチャート最高位38位、同誌Mainstream Rockでは最高位5位。

5.「ディック・イン・ザ・ダート」…ミドルテンポのアダルトな雰囲気のナンバー。

6.「VOA(ヴォイス・オブ・アメリカ)」…アルバムのタイトル・トラック。歌詞には当時の政治的な内容が含まれています。格好良い、いかにもアメリカンなロックで、ここでも熱いヘイガーのヴォーカルが堪能できます。3rdシングル。

7.「ドント・メイク・ミー・ウェイト」…キャッチ―なアメリカン・パワーバラード。メロディは美しいですが、音はこの時代らしくゴージャスなもの。

8.「バーニン・ダウン・ザ・シティ」…ラストナンバーはヘヴィなリフのミディアムテンポのナンバー。ここでのヴォーカルも暑苦しいほどの熱唱です。


【リリースデータ】1984年7月23日


【チャート成績・売上】ビルボード誌アルバムチャート最高位32位・プラチナム(100万枚)