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1982年発表の通算5枚目。

前作の「FAIR WARNING」から少しずつ表出していた、アメリカ的な娯楽性・ポップ性が前面に出た作品で、バンド史上最も幅広い音楽性を取り入れた作品になっています。

カバー曲が多いのがその要因ですが、エディのヘヴィーなギターに、デイヴの味付けが加わり、VAN HALENが見事に自己消化しています。

契約上ㇾコート会社に急かされ、2週間で仕上げたという云わばやっつけ仕事的な作品である点と、ポップな曲やカバー曲が多いので、異色の作品と称されることが多いですが、デイヴの持つエンターテインメント性やグラマラスさが、全作品中最も突出した感じで表れているアルバムではないでしょうか。

余談ですがアルバムの描かれたジャケットの意味は、今海中にダイバーが潜っているという事を知らせる旗だそうです。

【Track Listing】
1."Where Have All the Good Times Gone!"
2."Hang 'Em High"
3."Cathedral"
4."Secrets"
5."Intruder"
6."(Oh) Pretty Woman"
7."Dancing in the Street"
8."Little Guitars (Intro)"
9."Little Guitars"
10."Big Bad Bill (Is Sweet William Now)"
11."The Full Bug"
12."Happy Trails"



【全曲解説】
1.「グッド・タイムス」…キンクスのカヴァー。オリジナルはフォーク・ロック的で間の抜けた感じ
ですが、このカバー・ヴァージョンは、エディ・ヴァン・ヘイレンのキレのあるギターの効果で締まった演奏を聴かせてくれます。Fun感たっぷりといったところでオープニングを飾り、このアルバムの方向性を導いています。6thシングルでビルボード誌Mainstream Rockチャートで17位。

2.「ハング・エム・ハイ」…イントロからギターが炸裂する疾走感溢れるアグレッシブなハードナンバー。

3.「大聖堂」…付点8分ディレイと左手タッピングにヴォリューム奏法を駆使した名インスト曲。

4.「シークレット」…シャッフル調でほのぼのとした典型的アメリカンロック。デイヴの抑えたヴォーカルが印象的。3rdシングルでMainstream Rockチャート22位。

5.「イントルーダー」…次曲に繋がるトリッキーなギターイントロ。

6.「オー・プリティ・ウーマン」…ロイ・オービソンが1964年に米英のチャートで1位を獲得した曲のカヴァー。こちらはビルボード誌シングルチャート最高位12位とヒット(同誌Mainstream Rockチャートで1位)。1stシングル。

7.「ダンシング・イン・ザ・ストリート」…マーサ&ザ・ヴァンデラスが1964年に全米2位に送り込んだ曲のカヴァー。ノリが良くコーラスが印象的なナンバー。ビルボード誌シングルチャート最高位38位(同誌Mainstream Rockチャート3位)の2ndシングル。

8.「リトル・ギター(イントロ)」…ガット・ギターによるインストゥルメンタル。

9.「リトル・ギター」…バッキングのリフがメロディアス、プレイは小技満載で聴きどころ十分、歌メロはポップなロックナンバー。Mainstream Rockチャート33位。

10.「ビッグ・バッド・ピル」…1924年に作られたレトロなジャズ・スタンダード・ナンバーのカバー。 ヴァン・ヘイレン兄弟の父ヤンもクラリネットで参加している。

11.「ザ・フル・バグ」…アップテンポのブギ。シャッフル感たっぷりのギターソロに続くハーモニカソロが渋い。5thシングルでMainstream Rockチャート42位。

12.「ハッピー・トレイルズ」…ロイ・ロジャースと、作者であるデイル・エヴァンスが出演していたテレビ番組「The Roy Rogers Show」のエンディングテーマ曲で、ア・カペラで歌われているお遊び的な終曲。


【リリースデータ】
1982年4月14日


【チャート成績・売上】
ビルボード誌アルバムチャート最高位3位・4×プラチナム(400万枚)